海外生活が辛いのは半年まで。イギリスで駐在妻は5つのものを失った。

  • 2019年8月28日
  • 2020年2月5日
  • コラム
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「日本 帰りたい 別居」で検索したことある奥様、いらっしゃいませ。

そして、結婚していなくても海外生活で苦労されている方、いらっしゃいませ。

今はイギリスが大好きで帰りたくないな~なんて思うようになったものの、思えば日本で手放してきたものの大きさに、その時は気が付かなかったのです。

夫に帯同して失ったものは、渡英前の頭で考えていたものよりずっと実感を伴って大きかった。

「本日は失うもの」について書く回です。

ネガティブヨロシクです。

海外生活で失うもの5つとは?
答えは下の5つです。
  • 自由にコミュニケートできる第一言語=日本語の生活
  • 日本の家族と友人
  • 今までの日本でのキャリア
  • 親の介護と死に目
  • 差別されないマジョリティの生きやすさ

これらに執着がなければないほどイギリス生活がスムーズにスタートする傾向を感じます。

①日本語の生活
言わずもがな!
英語や他言語を学ぶことが好きなら最高ですが、逆なら控え目に言って…激・ハードモード。
例えるなら、心の手足を縛られて生活しているようなもの。不便極まりなく、想像以上に言葉の壁はブ厚いのです。
打開策は3つ。
  1. 勉強し現地コミュニティーに飛び込む
  2. 日本人コミュニティーの中で生活する
  3. どちらにも属さない
こちらの3択です。
ほとんどの方々が一定の引きもこもり期間を経てどれかの道に突き進み、無事、己の居場所を作ります。
どの道も等しく尊いのです。
  1. は英語と戦う覚悟
  2. は煩わしい(かもしれない)人間関係を構築する覚悟
  3. は孤独と戦う覚悟
以上がそれぞれ要求されます。
ご自分の一番の得意分野はどれなのか考えれば、居場所探しは勝ったも同然です。
大事なことなので2回言いますが、マジでどの道も等しく尊い。
稀に現地で生き生きマウント取ってくる人も存在しますが気にしなくてOKです。マトモな人間はそんなことしません。
お好きな道を堂々と進みましょう。
②日本の家族と友人
帰国した時しか会えない仲になるので、気が付いたら友人関係も断捨離が進行しています。
このタイミングは真の友情を試すとき。
一時帰国でワーキャー言えない間柄をお互いスッキリさせ合います。大人はそんなもんだと割り切るしかありません。
遠距離友情でも繋がる友人は、きっと墓場まで仲良し。
そこで生まれてくる孤独問題ですが、夫との関係さえ良好であれば徐々に孤独に慣れて時間が解決してくれます。
統計上と経験上、その慣らし期間は半年です。
家族が恋しい問題については、もともと日本で実家の近くに住んでいたり、母親との関係が濃い方はとてつもない心労を抱える傾向大です。
親孝行ができないのは辛いですが、一種の自立の良い機会だと思って耐えるしかありません。
半年後、きっとハガネメンタルを手に入れた無敵人間になれます。
「え?まだなんだけど?」という方。
ビタミンDです!!
③日本でのキャリア

夫についていくか?

それとも日本で別居し仕事を続けるか?

キャリアがある女性にとって、最初の関門はそもそもココです。駐在期間は大体3年~5年が多く、正社員を辞めてしまえば復帰はほぼ不可能。

帰国後は年も取って就職のチャンスは減るし、ブランクを埋めようにも語学とビザの関係で就労はほぼ無理。

つまり日本のキャリア強制終了のボタン、それが駐在妻になること。

国際結婚された方やワーホリ後に現地採用された方も、みんなスムーズに再就職が決まるわけではないでしょうし、いったん日本を出れば丸裸で戦う覚悟がいるのでしょう。

在外邦人、全員頑張っている説。

仕事も結婚生活も頑張れなかったら帰国するしかありません。

駐在家族に関しては、夫の駐在期間は給料のベースアップが多少望めるものの、将来の世帯年収でみれば別居で正社員共働きの方が断然良い。

夫を愛するがゆえ結婚生活を継続するために帯同を決める方が多いですが、別居してもしなくても、ベストな答えは当人しかわかりません。

④親の介護と死に目
ヘヴィーな問題です。
これは国際結婚された奥様の方が深刻です。
駐妻が悩むのも憚れるほどには国際結婚された方々の心配はいくばくかお察しすると、胸が痛みます。
とはいえ、どんな立場でも年老いた親を見ると心にキます。
いつか来るその日の前に覚悟を決め、海外にいても愛情を伝える方法を今すぐ模索しましょう。
長期滞在組の方も同様です。Face Timeなんてどうでしょう?
実際の心の葛藤をこちらにまとめてあります。
実際に大切な人を海外生活中に亡くした方も、まだその時は来ていないものの覚悟をしている方も、ぜひお読みください。↓
⑤差別ないマジョリティの生きやすさ
日本人はみんなと同じが安心、というのは一種の国民性だと言えます。
生まれたころから島国育ちで肌の色、髪の色、言葉も同じが当たり前。
マジョリティの生きやすさは、確実にあります。
日本人がマイノリティであることに慣れるのに時間がかかるのは当然だし、大体の世間の人間はマジョリティに優しい。
これは試練で、良い成長の機会。
異文化で苦労して生きた経験はきっとあなたの魅力になり、武器になる。
平凡妻は白人社会の田舎で暮らしているので、アジア人は超絶マイノリティ。
「ベトナム人かと思ったわぁ。イギリスには仕事で?(出稼ぎ)」
と知らないババアに突然言われたことがあり、ベトナムの方にも日本人にも超~失礼!!!と憤ったり、突然知らないガキに車から爆竹を()投げられたこともあります。
人種差別の経験値は高いですが、絶対負けません。
「クソ野郎がぁぁぁ!」と思いながらチョコ食べてる。
メンタルを鍛えましょう。頑張りましょうね。
ここでは大変とか辛いとかネガティブな意見を書きましたが、ネガティブ道を通り抜け今は無事イギリスが大好きになりました。
よく言う「イギリスに来てから毎日が充実!」も都市伝説だと思うし(つーかどんだけ日本で生きるのヘタやねん。)、毎日暗いのも慣れる半年までです。
その後はちゃんと上がっていきます。
イギリスは本日も曇天です。夏は過ぎ去りました。イギリスの夏はボルトの足がついてんじゃねーかなってくらいには過ぎ去るのが早い。
では皆様、本日も良い日を!
駐在妻でいることにモヤモヤを抱えている方はこちらもどうぞ。
あなた様は一人じゃありません↓
エグい人種差別体験のお話はこちら↓花男の牧野つくしもビックリな壮絶さ↓
海外生活は思っているより大変です。
楽しいことばかりではない。平凡妻もそのひとり。
このブログを見てくださった方が、少しでもモヤモヤが晴れますように。
こちらでは平凡妻が心がけている海外生活のストレスを減らす実践的なアイディアをまとめてあります↓
明るい気持ちで一日を過ごせますように!