「いらっしゃいませ~。」
「何かお探しですかぁ?」
「これカワイイですよね。」
「私も持ってます。」
「最後の一点で!お似合いですよ。」
…はぁ?ウッザァア!!黙ってそこ立っとれ小娘、と思われる紳士淑女の何と多いことか。
日本の服屋の声掛けはウザイです。元販売員の平凡妻さえそう思う。
その点、ここイギリスは基本Helloのあとは空気なので超ラク。
ただ、自分の目だけでピッタリな一枚を選ぶのは簡単ではありません。
そこで本日は、新車一台分は金を服に投入し、アパレルの先輩たちに「お前今日ダサいからこの服買って着替えてこい。」と鞭打たれた平凡妻が超~上から目線で失敗しないお買い物のコツを語ります。
お陰で色々すり減りましたが、もう滅多なことで失敗しません。
これさえ押さえればウザイ接客とクソバイスをガン無視し、かつ失敗せず洋服を選べるかと思います。
- ヘアメイク・服ともに盛って出かけるべからず
- 試着を省くべからず
- 冒険するべからず
- 気に入ったというだけで買うべからず
- 値段で決めるべからず
- 迷ったら買うべからず
まず前提としてファッションは自己満足です。
好きなら何でもいいですが、人から素敵ねと判断されるには自己満足ではいけません。
金も有限なのでケチ目線で行こうじゃありませんか。
買い物へ行くとなると、気合を入れていつもよりきちんとオシャレする方が多いです。気持ちは痛いほどわかります。
が、おすすめしません。
盛った自分に似合うアイテムは、盛った特別な日しか着なくなります。
ドレスやスーツなど特殊アイテムを除いて、日常の洋服はありのままの姿で試着しないと、帰っていざ袖を通した時に「なんか似合わない。」てなことに。
盛る日はそうそう来ません。来たとしてもそのころには、
①加齢が進み似合わなくなる
②数回着てお蔵入り
③季節外れで来年に持ち越し
からの~結局飽きてクローゼットで眠るジ・エンド。
いつも通りの自分に似合うものこそ本当に似合って、かつ愛用できるもの。
スッピンならスッピンで、いつもデニムならデニムで行きましょう。
それがライフスタイルを含めた’似合うもの’です。
店員さんは人のことを見た目で判断しません。彼らは無視されたりして一日を終えたりするのです。
(つまり過去のワイ)
優しく微笑むだけできっと優しいお客様~と好印象必須!
試着ナシで買ってOKなのは靴下とピアスとオパンティーだけです。
試着はマスト。
そして、ただ試着室で着るだけで意味ナシです。
試着室ではトップスは腕を上げてみる、ボトムスはしゃがんでみる、までが大切。少しでも動きずらいな~と思ったら手が伸びなくなるからです。
セレブでない限り電車で吊革につかまったり、しゃがんで米袋を持ち上げたり子供の相手をしたりすんだよ。
直立不動では着心地は分かりません。
試着室で一連の動きをしたら、超メンドイですが靴を履いて外に出ましょう。
至近距離の試着室での照明の下では本当に似合っているのか分かりません。全体のバランスと後ろ姿を全身鏡で血眼で、でも遠目で確認します。
男性でプリケツの方、しゃがみ半ケツの方、パンツが見えている方がとても多い。
ロンドナーは半ケツ人間が多くて辟易しています。
ワレメ、見えてっぞ!!
ドイヒーな奴はヘア見えてたりすんだinイギリス。
ワザとでない限りチェック漏れです。ワザとやっている奴は全員公然わいせつ罪で捕まってください。
冒険は10代~20代前半のゴールデンエイジを生きている方にのみ、勧めます。
時代が100万年前に終わったという方は冒険は大怪我の元です。
「せっかくだから新しい色に挑戦?」
とかいりません。
どうせ眺めて終わりますのでいつも通りの色と形でいきましょう。
つい選んでしまうものには親和性があり、自分の定番として確立しているものです。いつもボーダー、いつも黒、毎日ワンピースで何がいけないのでしょう?
平凡妻は一枚もスカートとワンピースを持っていません。
365日パンツで無問題です。
いや気に入ったなら買えよ!!…ちゃいますのん。
心のうるおい的観点から見ればいいと思います。ただ、失敗したくないのであればそんなに甘くはナーーーイ!
手をHeartにあてて内なる声を聞くのです。
①手持ちの服と2組以上はコーディネートが思い浮かぶ?
②洗濯表記を見て手入れできるorクリーニングに出す価値はある?
③週に何回活躍しそう?
以上のどれかの質問に詰まったらオサラバです。痩せたら着ようとか、新しく何かを買って合わせようとかは勧めません。
痩せてから買うか、その何かを速攻で買える場合のみ£or¥を解き放つのです。
そんで多分痩せないし、その何かは大抵見つかりません。
お得が大好き&半額シールを愛し、好きな英語はbuy2 get1 freeだったりする平凡妻。
しかし「安いから買っておこうかな。」は反対です。
値段を見るのはここまでの流れで最後。
つまり、安くても上記にハマらなければ買ってはいけません。失敗します。
3000円で70点の服を買うより、3000円でシャネルの口紅を買うべきです。
ただし、値段で迷うなら買うことをおすすめします。頑張れば買える値段なら、単価で考えるのではなく何回着るかの日割り計算で考えましょう。
平凡妻はいつも「3年で何回着るか。」で元が取れそうなら買います。すると、初期投資は高くても年単位で考えればファストファッションよりお得だったりするからです。
※飽きっぽい自覚があるならすすめません。
値段以外の点で引っかかるならやめておきましょう。
洋服はこの世に溢れているし、新しい出会いがちゃんとあります。恋愛と同じ。お金はその時のために取っておいて、やめておく決断も大切です。
「ちょ、おま、そんなんじゃ何も買えないよぉぉお!?」という子羊様よ。
そぉぉおなんです買えません!!
諭吉&クレカ&イギリスのバンクアカウントには鉄の鎖が付いているのでございますよ。
キャワゆい店員さんに流されたり、うっかりテンション高く選んではいけないのです。血銭はビタ一文、いや1ペンスたりとも無駄にしてはいけません。
そろそろコートがショップに並ぶころですね。
良いお買い物をお楽しみください。
イギリスの素敵なショップリストはこちらです→大人の女性におすすめのイギリスブランド/秋冬編
イギリスはただいま4度。アイム・フリージング・コールドッッ!凍えてる。
極寒のなかボイラーが壊れて冷水シャワーのち、サブ過ぎて流しきれなかったヌルヌルのトキメキBODYを布団に包んでこのブログを書きました。
暖房機能が壊滅しております。
あの時のメチャ怖かったパイセンはいつのまにか退職し、同期が主任になったりしていて時の流れを感じるよby美空ひばりinぬくい布団inイギリス。
一言アパレル勤務の人に伝えたい。
「洋服は数は要らん。」
「身体はひとつぞ。」
ほんでな、
「空気読んで声掛けはガマンしろ。」
「あえて接客しないのも接客じゃ。」
ほんじゃ、温かい空気に包まれている日本の読者の皆様を呪って床につきます。在英邦人、どなたかHOTシャワーを貸してください。