イギリスといえばスコーン。形状は店によって様々ですが、大きく分けると2つ種類があります。
一つはカジュアルなカフェや田舎のティールームで見かけるこぶしサイズの素朴なもの。スコーンの姿をしていますが、ハッキリ申し上げてあのブツは小麦粉を練った塊です。(サーセン)
なんだろ、気持ち的にはすいとん。西洋ドライすいとん=スコーン。
ボソボソで紅茶がないとお口が大事故。
もう一つは、本日紹介するレシピのロンドンのポッシュな空気のホテルスコーン。
アフタヌーンティーのあの艶々した、背が高いオオカミの口が開いたフワっとしたもの。
これぞ…!イギリス様の真骨頂や!!(彦摩呂風)
日本の材料でも作ってみましたが問題なく美味しくできます。生地がイギリスよりちょっと膨らみやすいので、こね過ぎなければダイジョブ。
写真つきで詳しく解説!ぜひお試しを。
イギリス本場のスコーンレシピ
<ホテルスコーンの材料一覧:5㎝サイズ12~15個>
- 強力粉 500g
- 無塩バター 80g
- グラニュー糖 80g
- M玉3個(生地用2、艶出し用1)
- 牛乳150ml
- ベーキングパウダー ティースプーンすりきり5杯
<使用器具>
- 5cmの丸形型抜き(フチの薄いコップでもOK)
- めん棒(なければ手で伸ばして)
<作り方:所要時間30分>
①ガスオーブン220℃/電気オーブン230℃に予熱。トレーにベイキングシートを用意。
②バターを細かく切って室温放置
③大きいボールに砂糖、強力粉、ベーキングパウダーを入れる。ふるうときめ細やかな生地に。面倒ならホイッパーでクルクルでもOK。全体を混ぜる。
④粉が入ったボールにバターを入れ、指先ですりつぶす。5分~10分、バターと粉、全体が一体化してしっとりサラサラするまで。親指とその他の指でこするようにするとよい。根気よくやると生地がきめ細やかに。
めんどくさかったらフープロで10秒でいっちょあがり。
手ですくうと、しっとりふんわりします。この状態まで頑張ってください。
⑤卵2つを溶いて一度に入れ、優しく手でかき混ぜる。
牛乳を2回に分けて入れる。まとまるまで3分~5分ほど手のひらに体重をかけてパンをつくるように優しくこねる。ベトベトした生地なので、打ち粉をして最後はまるくまとめる。
日本の強力粉はこねすぎると膨らんできてしまい、硬くなります。弾力を感じる手前でストップ。
生地はベトベトしているので打ち粉(強力粉)してからまとめます。
⑥打ち粉をしてまな板に乗せ平らに伸ばす。向きを90度に変え折り畳むことを2回繰り返す。
角度を変えて生地に層を作ると、オオカミの口と呼ばれる腹割れができる。
焼きあがったあと2つにきれいに割れ、ジャムとクリームを挟むスタイルはここで作れる。
⑦3㎝の厚さに調え、型で抜く。抜くときは生地に垂直に勢いよく一気に。ひねったり、側面を指で触るのは膨らまなくなるのでNG。
⑧溶き卵を表面に塗る。写真のようにツヤツヤ照りが強め希望なら、卵黄とほんの少しの卵白に卵液のバランスを調整して下さい。
卵黄が多ければ多いほど照りが出ます。側面に垂れると膨らまないので慎重に。
⑨ガスオーブン220℃、電気オーブン230℃で10分焼く。焼き上がりの目安は、生地が立ち上がって腹割れができ、全体がGolden Brownになったら完成!
お疲れさまでした。
平凡妻はイギリスでスコーンのレシピは様々試しました。検証の結果、薄力粉で作るサクッとしたものは主流ですが、食感が軽くポッシュ感は出ません。
田舎スコーンや、サクっとしたスタバのスコーンが好きな方には薄力粉で作ることをお勧めします。
Mary Berry(イギリスの栗原はるみ的な人)のレシピもお好きかもしれません。
このレシピはPaul Hollywoodというイギリスのナルシスト料理おじさんのレシピを改編したものです。
ただ、元レシピはおおざっぱすぎて仕上がりのホームメイド感がプロっぽくない&生地が緩すぎて扱いずらく、イラつくので手順と分量を変えました。
平凡妻がロンドンで一番美味しい!と信じていた、今は閉店してしまったLondonのBalthazarというブラッスリーの味を求めて辿り着いた味です。
というわけで、マイ・ベストスコーンはこれ。
本場イギリスの味をお楽しみください。
ドヤァ
追記:焼き立てと当日中が一番美味しいですが、冷ましたあと個別にラップにくるめば冷凍保存できます。生地は硬くなりやすいので密閉保存し、召しあがる前にオーブンで温めなおしてください。
クロテッドクリームも忘れずに。
イギリスでは生クリームは邪道オブ邪道です。生地がずっしりしているのであまり合いません。
ぜひクロテッドクリームで食べておくんなまし。
なければバターとジャムでも美味しいです。
Enjoy Cream tea!
PS.外出自粛中の特需によりこのレシピが大流行りし、毎日のようにつくれぽがツイッターに届いております。ありがとうございます!
で、このブログは決してスコーンラブおばさんのブログではありません。平凡妻のブログの目玉は面白い「文章」です。(おま自分でそれ言っちゃう…?)
オーブンに突っ込んだあなた様、どうぞ焼き上がりまでイギリスのロックダウン中の生活を垣間見ていってください↓牛乳を買いに行くだけで命がけだYO
平凡妻の住むイギリスの町のスーパーから粉が消えました。
誰かくれ。白い粉。