平凡妻はイギリスを愛しています。スケスケなイギリスへの愛そしてパッションを抱き生活すること早5年。
しかし、盲目にイギリスを愛しているわけではありません。嫌な思いもしてきたし、未だに生き辛さを感じることもあります。
そしてそれはここで生きる限り、たった5歳の息子も戦わなければいけない問題です。
それは人種差別。
5年間で人種差別を受けた数は両手に収まりません。今思い出してもクソがぁぁあ!!と中指おっ立てたくなるほどにはムカッ腹が立つ経験多数。
イギリスで黄色人種であることは、まだまだネガティブな要素なのです。
マジで腹立つ。レイシストを駆逐し一掃して肥溜めに放り込んで埋め立ててやりたい。本日は平凡妻が受けた人種差別体験談レポートです。
- 車からFu○kと叫ばれ爆竹を投げられる
- ベビーカーで横断歩道を渡っていたところ車に突っ込まれる
- 家のドア前にゴミ・出入りの妨げになる大きな石が連日置かれる
- カフェに入っても私たち家族だけいつまでも無視
- EU離脱の国民総選挙後「Go back to your country」
- イスラム系有色人種の女性に息子が無視される
まず誤解のないように付け足します。
平凡妻はイギリスで良い友人にも恵まれ、彼らからたくさんの優しさを受け取っています。
この先は口悪く罵りますが、決してイギリスを貶めようとか、これから渡英される方を怖がらせようとか、イギリスのネガティブ・キャンペーンをするつもりはありません。
ただある一人の日本人(つまり私)の身に起こった現実として、俯瞰して読んでいただければと思います。
そして自分の身と心は自分で守るのです。
車からFu○kと叫ばれ爆竹を投げられる
友人といつものスーパーへの道を歩いていたら、隣を横切った車から男たちの悪態。無視して立ち去ろうとした時、足元に何かを投げ入れられる。
「えっ」と思った時には遅い。
まさかの爆竹。
周囲をつんざくような音と煙。もし顔や目に当たっていたら…?完全に傷害罪。
不幸中の幸いだったのは、息子は保育園に行っていたため無事だったこと。私の足元に落ちて長ズボンを着用していたため火傷はなかったこと。
「イギリスのクソがあぁぁぁぁ!!!」「お前がFu○kじゃ!!!!!」って思った事件簿、歴代不動のNO.1。
あまりの一瞬の出来事に立ち尽くしてしまったことは悔やまれます。今やられたら車のナンバーを控えて速攻で警察です。
ベビーカーで横断歩道を渡っていたところ車に突っ込まれる
当時1歳の息子を散歩させていた平和な昼下がり、歩行者優先の横断歩道を渡っていたら突然の大きなクラクション。
びっくりして止まると、白人の老マダムに差別的な悪態をつかれ舌打ちをされる。あわててベビーカーを引っ張って歩道を引き返そうとした時、まさかのスレスレ急発進。
ベビーカーは庇ったためセーフ。
息子に何かあったら、と考えただけでゾッとします。
息子に何かあったらイギリスで大罪犯すところでした。末代までマズイ飯くってろババア、と毒づいて自損事故の呪いをかけておきました。
家のドア前にゴミ・出入りの妨げになる大きな石が連日置かれる
これはちょうどEU離脱の国民投票前で国内のムードがピリピリしていた時に起こりました。
近所に私立のお坊ちゃま小学校があり、そこに通っている選民意識の高いクソガキの仕業だと推測しています。
真犯人は未だ分からずですが、落ちているゴミのパッケージが子供が食べるお菓子のパッケージやジュース、ランチバッグだったことから推測。
拾っても拾っても我が家の前にだけ連日落ち続けるお菓子のゴミの数々。
人為的にしか置けない大きさの石。ある朝は置かれた石が大きすぎて玄関のドアが開かない始末。
もううんざりして、引っ越しました。
息子のスクールにはレイシスト親子がいないことを祈る。もしいたら徹底抗戦したる。
カフェに入ってもいつまでも無視
これはあるあるですね。
両親と妹が日本から遊びに来ていたとき、みんなでカフェに行ったものの案内されたのはトイレの真横の席。
他にも席はあるのに。
いつまでたってもドリンクのメニューが来ません。頼んでも無視される始末。そのうち息子がのどが渇いて泣き出したので強く言うと、わざとフードメニューだけを渡されました。
「アジア人は出ていけ。お断り。」そういう意味です。
あの女は一生水道水しか飲めない刑に処する。文句言おうとしたら親に止められたので我慢したけどしなきゃよかった。
再度訪問したら辞めていました。
「Go back to your country」
移民反対派であろうChav(ヤンキー)の若者グループが車の窓をあけ、私に叫んできました。
距離が遠い&スピード出し過ぎのせいで微かにしか聞こえませんでしたが、どうやら過激なEU離脱派のようです。わかったわかった、好きにすれば良いけれども貴様の不遇を移民のせいにするな。
そもそも政治の鬱憤を道行く有色人種の市民にFワードで晴らすなこの低能。
平凡妻は今から息子の汚れたシーツをコインランドリーに洗いに行くところなの。(もちろん余洗い済みです。)
放っておいてよクソッタレ!!でも触らぬChavに祟りナシ。
子供向け商業施設で息子が無視される
息子を連れて楽しみにしていたチョコレート工場へ見学に行ったときのこと。そこでは、見学者に自社製品のチョコレートを使った展示品や味見の品をくれます。
前の白人客にはにこやかに対応していたイスラム系の女性。ところが、私たちの番になったとたん無視。
息子は展示品を見たくて声がかかるのを辛抱強く待っていたけれど、察知した私は次のコーナーへ行こうと促すほかありませんでした。
別に文句を言うのが怖いのではありません。
まだ幼い息子へ悟らせたくなかったのです。自分は被差別人種であることを。
イスラム圏の有色人種ならば、きっと同じような嫌な思いもしたこともあったはず。それなのに、なぜ同じことを他人にできるのでしょうか。
しかも、まだ小さな子にまで。
こういう事に直面すると、思わず息子を抱きしめたくなります。「日本に住んでいたらこんな目には遭わせないのに。」と。
君は世界中で一番かわいい。大丈夫。負の視線に負けるな。日本人としてマイノリティとして生きていく上で、きっとこの先は苦労がある。
でもまだ知らないでいてほしい。気付かないでいてほしい。
自分の力ではどうしようもないことで、自分を傷つけるような大人が世界中にいることを。
ここに書き連ねたのは一部です。誇張もないし盛ってもいません。嫌な気持ちにさせてしまった方もいらっしゃるでしょう。
特にイギリスを愛している方は、身内の悪口を聞いているようで心がザワザワしたかもしれません。平凡妻はこのような体験をしてもイギリスは好きです。
それは断然イギリスで嫌な経験をした数よりも、受け取った親切の方がずっと大きいから。
また平凡妻は白人社会の田舎で暮らしているので、おそらく嫌な目に合う確率が高いと友人談。それに、多分こういうのは事故と一緒で運もある。
国際色豊かなロンドンなどでは少ないと聞きます。
ただやはり日本で暮らすより現実は厳しいし、差別の目と戦わなければならないときもあります。
平凡妻は断固、差別とは戦う派です。触らぬキチに祟りナシ、という時以外は毅然とした態度で挑みます。
どうかこの先、一人でもこのような理不尽な思いをする方が減りますように。
本日、というか今週はイギリスもお天気マーク。心も晴れやか。
良い一日をお過ごしください。
(口が悪くてスミマセンでした。でも反省はしていません。)
追記ですが、2020年の年明けから世界を騒がせてるコロナウィルスによって、中国人をはじめ東アジア人へのヘイトや偏見が各地で見られるようです。
今のところ平凡妻が住む地域でそういった空気は見られないのですが、一歩日本の外に出れば、差別がいつも隣に存在することを痛感しています。
海外で暮らす方はもちろん、短期の留学やご旅行に行かれる方は、日本にいる時以上に身辺の安全確保に気を抜かないようにしましょう!