イギリスに来て早4年。便利でかゆいところに手が届く愛する日本のラップやふわふわのティッシュへの愛を断ち切れない平凡妻。何度こちらの大きすぎる歯ブラシで溝を埋めるように歯を磨いてきたのだろう。去年虫歯が4本あったよ。
しかし、日本製品を自由に買える環境にはないのがここイギリスの田舎に住む宿命。そうやって少しづつ日本の便利を捨てイギリス製品に囲まれる生活にシフトした結果、ある変化が起こりました。
なんか…家がおしゃれになっている!
それまで家のところどころに散りばめられていた日本製ラップの「ピタっと切れる!」「指注意」の太文字群や、「歯槽膿漏に効く!」が効力は嬉しいけど買いずらいロゴの歯磨き粉は、リバティで買った全く泡立たないミント感ゼロの歯磨き粉やTescoの全然wrapできないラップに変わった。
日本製品で使用感が悪いものは少ないが、その逆はある。日本製品の顧客満足度は忖度抜きにイギリスを超えている、はず。日本人は製品ジャッジに厳しい。(ついでに他人にも厳しい。)
ただ、ダメなものがひとつだけ。それはパッケージデザイン。
どうしてあんなにダサいのか。インテリアのすべてを一瞬で破壊する兵器が日本には溢れすぎている。しかも、悪いことにブサイクなのに中身がいい。そりゃ使っちゃうんですよ。安い・賢い・ただ本当に憎いくらいブサい。
女心は揺れる。「中身なの?それとも見た目なの?」
もちろんどちらも兼ね揃えたものがいいがそうもいかないときもある。これは例えるならアレだ。
「かっこよくないけど慣れ親しんだ幼馴染と、イケメン先輩どっちに行っとく?」
幼馴染のパッケージからはソウルフルなシャウトが聴こえる。「♪愛してるッ愛してるうううー!ハァアッ!アイシテルウ!!ヨッ!!!」その横でイケメン先輩がメロディアスに囁いてくる。「♪I love you baby, oh~, just one thing…kiss…」みたいな。
「アンタが便利なのは分かったからちょっと黙ってて。存在感けして。ウザいから。」という気持ちと、「イケメン先輩はカッコイイけど、続けるには高いしそこまで中身は好きじゃない。」という気持ち。
若い女性はイケメン先輩、婦人は幼馴染に落ち着くという結果になることがここまで生きてきた経験だと正解です。そして、若い女性も婦人になると幼馴染に移行します。
ということで、今はイギリスイケメン製品に囲まれてビジュアル的には満足していますがやっぱり中身とコスパは大事なので一時帰国のときに日本の幼馴染を買ってきてしまうのです。
見た目重視か、中身重視かで勝敗は分かれそう。平凡妻は中身がいいイケメン製品をいくつ探せるかスーパーではいつも真剣です。
この決着は今のところ引き分け。